「けいれんした」「体が傾く」「体を痛がる」「足がもつれて歩けない」などは神経で多く見られる症状です。神経科ではこれらの症状の原因を突き止め、症状がなくなって動物が楽になるように治療をします。ベストな治療を決定するためには、まずは正しい診断が重要です。私達は五感をフルに活用して、症状が、どこのどの様な異常によるものかをまず推測します(これを“神経症候学”と言います)。次いで、CT、MRI、電気生理学的検査など、必要な検査を必要な箇所に行うことをモットーとしています。
このことは、必要のない検査やそれに伴う麻酔を減らすことに繋がりますので、動物の負担を最小限にすることになります。私達は、この“神経症候学”を最も大事にしています。飼い主様と十分話し合いを持って、納得いただいた上で、必要な検査や治療を進めていきます。
当センターにおける特徴と強み
神経疾患の診断には様々な検査機器を使用しますが、なかでも当院のMRI装置は1.5テスラ装置では初のAI搭載機で、ノイズを極限まで減らし、短い撮像時間で鮮明な画像が得られるという特徴があります。検査時間が短いということは、麻酔時間が短いというメリットに繋がります。また、てんかんを代表とする脳の疾患に対して行われる脳波検査は、近畿地方では随一の経験値があります。治療においては、脳外科・脊椎外科の手術数は豊富で、手術用顕微鏡や神経内視鏡を使って痛みの少ない手術を行います。術後はリハビリテーション科とも連携して、しっかり最後まで機能回復をサポートします。
担当医
長谷川 裕基
はせがわ ひろき
診療科長
H22 岐阜大学卒
専門分野:
脳外科/脊椎外科一般/脳波検査/脊髄誘発電位/筋電図検査
神志那 弘明
かみしな ひろあき
指導医
センター長
H8 酪農学園大学卒
H15 フロリダ大学獣医学部
修士課程修了
H19 フロリダ大学獣医学部
博士課程修了
アジア内科学会専門医(神経病)
専門分野:
脳外科/脊椎再建外科/脊椎内視鏡手術
植村 隆司
うえむら たかし
指導医
リハビリテーション科 科長
H10 鳥取大学卒
専門分野:
神経内科/脊椎外科一般/神経機能再建
寺尾 将司
てらお まさし
指導医
H26 北海道大学卒
専門分野:
神経内科/先天性疾患/脊椎外科一般/脳波検査/脊髄誘発電位/筋電図検査